不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

所有する古民家が有形文化財登録/中央住宅

商業施設「はかり屋」として再生された「旧大野家住宅・主屋」
重厚感のある外観が特徴の「蔵」

 ポラスグループの(株)中央住宅が保有する「旧大野家住宅」(埼玉県越谷市)の主屋と蔵が、登録有形文化財(建造物)に登録されることが固まった。16日開催の文部科学省文化審議会の審議・議決を経て文部科学大臣に答申された。今後、官報告示を経て正式決定する見込み。

 同建物は、越谷市内の住宅地の中に立地。主屋は木造2階建て、瓦葺で建築面積は127.75平方メートル。蔵は土蔵造2階建て瓦葺、建築面積は49.36平方メートル。建築されたのは1905(明治38)年以前と推定される。

 主屋は、旧日光街道に面して平入りの切妻屋根。道路側が2階建てで、奥に向かって寄棟屋根の平屋につながる。蔵は、主屋の奥に位置。総ヒノキ造りと言われ、重厚な外観となっている。明治~昭和初期にかけての旧越ヶ谷宿の風情を色濃く残す建物であり、銘木を随所に使っている。

 同社では同建物を2015年に取得してリノベーション。かつて同建物では“はかり”を売っていたため、地域では俗称として「はかり屋」と呼ばれていた。18年にはその俗称を使い、古民家を生かした商業施設「はかり屋」として運営を開始。食、インテリア、クリエイティブスペースなどのジャンルの6店舗をテナントとして誘致、地域に新たなにぎわいを生み出している。


最新刊のお知らせ

2024年6月号

「特定空家」にしないため… ご購読はこちら