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REB‐1000社の会が54回目のセミナー

セミナーの模様

 不動産事業者の情報交流を目的に活動している(一社)REB-1000社の会(代表:清水修司氏((株)SD建築企画研究所代表取締役))は27日、SYDホール(東京都渋谷区)で54回目となるセミナー・情報交流会を開催。約250名が参加した。

 セミナーでは、「失敗から学び、成功につなぐ」をテーマに、(株)シーラホールディングス取締役会長の杉本宏之氏が講演した。同氏は、24歳でワンルームマンション販売を手掛けるエスグラントコーポレーションを設立。業界最年少で上場するなど業績を伸ばしたが、リーマンショックで破たん。その後、2010年に現在の会社を興し、売上高197億円を上げるまでに成長させた。
 同氏は「会社が大きくなっても、決して現場から離れてはいけないと感じている。また、破たん後は400万円の融資すら断られたが、卑屈にならずにがまん強く仕事に取り組んだ。未来は変えられる」と訴えた。また、過去の苦い経験を生かし、ストックビジネスを強化し、販管費の半分を家賃で補えるようにしていること、企業理念の浸透した少数精鋭で取り組み無暗に規模を拡大しないこと、そのため子会社5社を売却し賃貸資産を増やしていることなどをアピールした。清水代表は「私は業界団体の入会審査で杉本氏に初めて会ったが、その時からものすごいエネルギーのある人だと思っていた」と評した。

 続いて、東京大学名誉教授で(株)地震科学探査機構取締役会長の村井俊治氏が「MEGA地震予測が示す次の危険地域」をテーマに講演。同氏は「国が取り組んでいる地震計と活断層の動き、過去の地震データに基づいた予測は間違っている。私はさまざまな前兆事象を取り込んでいくことで、3ヵ月予測の的中率が平均57%とできた」などと語り、電離圏のかく乱、非可聴音の地鳴り、疑似気温の異常変化といった異常地象現象を取り込んだ予測手法について解説した。また、今年2~8月の間に、地表の隆起・沈降と過去の地震前兆現象とを比較し、震度5以上の地震が発生する可能性の高い警戒ゾーンとして「道南・青森地域」「奥羽山脈」「東京・神奈川・静岡東部」「北陸・北信越」「徳島」「九州」などと指摘。注意を呼びかけた。


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