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ビル経営でのテック活用をテーマに新春セミナー

5人の講師がテクノロジーやデータを活用したオフィスビル運営・経営などについて講演

 (一財)日本ビルヂング経営センターが31日、大手町フィナンシャルシティカンファレンスセンター(東京都千代田区)にて、「迫りくるビル経営のデジタル変革」をテーマに、新春特別ビル経営セミナーを開催した。

 「デジタルテクノロジーの急速な進歩は、ビル経営にも大きな影響を与えている。オフィスビルがテクノロジーでどのように変貌をしていくのか。今後の方向性を把握するためにも、今日の講演を生かしていただきたい」という同センター理事長・櫻井康好氏の挨拶で始まったセミナーには、5人の講師が登場。

 最初に登壇したソフトバンク(株)代表取締役副社長執行役員兼COOの今井康之氏は、同社が投資・活用するWeWorkと他のシェアオフィスとの違いを「コラボレーションが提供される場所」と説明した上で、WeWorkがデザインを担当する2020年竣工の新本社ビル「竹芝地区開発計画」について紹介。「最先端スマートビルとして、ありとあらゆるデータを蓄積しながら、IoT、AIを活用してさまざまなサービスを提供していきたい。得られたデータや知見を基に、ディベロッパーと新たなスマートビル、まちを“共創”していく」と述べた。

 続いてシービーアールイー(株)エグゼクティブ・ディレクター リサーチヘッドの大久保 寛氏は、オフィスビルマーケット概況を解説し、これから求められるワークプレイスについても言及。「スマートフォンの普及などにより、モビリティが向上。働く場所についても固定という意識から脱してきている。これまでオフィス選びは立地が最優先であったが、今後はそれが変化するだろう」と指摘した。

 その他、東急不動産(株)、三井不動産(株)が、自社で手掛けるプロジェクトでのIoT活用について紹介、デロイト トーマツ コンサルティング(合)が、デジタル技術を活用したビル経営のオペレーションなどについて提案した。


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