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イタンジ、電子契約サービスをリリース

 イタンジ(株)は24日、オンライン上で賃貸借契約を締結できる新サービス「電子契約くん」の提供を開始する。10月にスタートする予定の国土交通省による「重要事項説明書等の電磁的方法による交付に係る社会実験」に対応する電子契約サービスとして拡販する。

 インターネットを経由したビデオ通話サービスと、電子サインサービスを組み合わせ、電子契約を可能にした。従来、書面交付が義務付けられている重要事項説明書と賃貸借契約書等をPDF形式でシステム上にアップロードし、ユーザーにアップロードしたサイトのURLをメール等で送信。ユーザーはIT重説を受けた上で、契約書を確認。同意ボタンを押すと電子署名され、契約が成立する。

 電子署名は、弁護士ドットコム(株)の電子契約サービスであるクラウドサインを活用。賃貸借契約だけでなく、火災保険や少額短期保険など、不動産賃貸に関連する契約がこのシステム上で可能となる。

 ブロックチェーン上で契約をプログラム化するスマートコントラクトシステムを基盤としており、契約の安全性を高めているのが特徴。契約内容は、ブロックチェーン上のプラットフォームにおいてデータとして管理する。

 価格は、初期費用30万円で月額システム利用料が9,800円、契約手数料として300円。サービス開始時点で利用できるのは、書面交付の必要のない駐車場契約や火災保険契約などの関連契約。10月1日の社会実験開始に合わせて、重説書と契約書の電子交付を可能にする。なお、社会実験においては現行法下での取引となるので、紙による書面交付も行なう。

 同日会見した同社代表取締役の野口真平氏は「少子化・人材不足によって不動産業界は急速にIT化を迫られており、その動きは加速するだろう。その意味でも、生産性向上に向けて電子契約システムが普及していくと考えている」などと話した。


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