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警備ロボットを活用した防災訓練/三菱地所

警備ロボット「SQ-2」のカメラ・通話機能を用いて負傷者をサポート
遠隔で対応。外国人負傷者にも対応できるよう主要ビルには英語が話せる警備員が待機している

 三菱地所(株)は30日、東京・丸の内エリアを中心に、同社グループ社員約1,250名および関係先が参加する総合防災訓練を実施した。1926年に開始し今年で93回目。

 丸の内エリアでは、保有する約30棟のビルで東日本大震災クラスの地震発生を想定し、非常災害体制の発令により、全社員が災害対策要員として初動対応や安否確認、情報収集、資機材作動習熟訓練等を実施した。

 今年度は、「大手町パークビル」に29日より本格導入した自律走行が可能な警備ロボット「SQ-2」を活用し、トリアージ(多数の傷病者が発生した場合に、傷病の緊急度や重症度に応じて治療優先度を決めること)後の負傷者をサポートする訓練も実施した。複数拠点に同ロボットを配置し、複数の仮救護所の負傷者を1地点から遠隔でサポートすることを想定。声掛けの実施や搬送先・被災状況の共有等、防災センターにいる警備員が同ロボットのカメラ・通話機能を用いて行なった。

 また、増加する訪日旅行客や外国人ワーカーに対する災害時の対応として、帰宅困難者受け入れスペースにおける外国人受入対応訓練と、同エリアで働く外国人向けに英語仕様のAEDを活用した蘇生訓練やVR防災体験車を使用した体験型訓練等を行なった。

 そのほか、東京消防庁丸の内消防署および丸の内消防団と連携し、大規模な消防訓練を実施。「丸の内二重橋ビル」において、はしご車を活用した救助訓練や負傷者搬送救護訓練、一斉放水を含む一連の消防演習を実施した。

外国人受入対応訓練の様子。口頭(英・中・韓)や19ヵ国語に対応する翻訳アプリなどを用いて対応


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