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柏の葉にがん研東病院と連携した宿泊施設

 三井不動産(株)と国立研究開発法人国立がん研究センター(NCC)は22日、柏の葉スマートシティ(千葉県柏市)にある国立がん研究センター東病院(NCC東病院)に、患者家族や研究者等を受け入れる病院連携宿泊施設を建設すると発表した。

 国内有数のがん専門病院であるNCC東病院には、国内外の遠方からも含めて年間約30万人弱のがん患者に加え、医療従事者・研究者など多くの来訪者がある。さらに放射線治療や薬物療法等の一定期間の通院治療を必要とする患者にとっては、遠隔地からの通院が身体的に負担も大きく、近隣に宿泊・滞在できる施設を求める声が多数挙がっていた。そこで、NCC東病院の敷地内に病院と連携した宿泊施設を三井不動産が整備することにした。

 NCC東病院の土地の一部を三井不動産が賃借する事業用定期借地契約をこのほど締結。140室程度の客室を有する宿泊施設を整備する。患者が付添者と一緒に過ごせる広めの客室や、中長期滞在者のためにキッチンや家電を備えた客室も用意する。ソフト面でもNCC東病院と連携し、緊急時や相談への対応、治療と仕事の両立支援などにも取り組む計画で、具体的なサービス・機能は、今後NCCと三井不動産で検討を進める。

 5Gなどの新たな通信環境の整備も視野に入れており、遠隔診療・在宅医療を目標に、宿泊者の健康管理につながるセンシングデバイスなどの実証フィールドとしても活用。新たな診療モデルの創出も目指す考え。

 建設予定地は、つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス」駅からバスで6分。敷地面積は3,950平方メートル。着工は12月、開業は2022年夏頃を予定。


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