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東急、渋谷区と協定。国際拠点都市の形成を推進

締結式の模様。左が長谷部区長、右が高橋社長(※)

 東急(株)と渋谷区は26日、「グローバル拠点都市の形成等に関する包括連携協定」を締結した。両者が都市の組成等に関する包括連携協定を締結するのは初。

 両者はこれまでも、渋谷区の課題解決を目指し、「渋谷」駅前を中心に大規模な再開発事業や、官民一体で組成した「渋谷駅前エリアマネジメント」での取り組みを実施してきた。2019年11月、同駅直結の大型複合施設「渋谷スクランブルスクエア第I期(東棟)」を開業しハード面での再開発は節目を迎えたが、今後は人的交流や、ソフト面でのまちづくりについて連携を進めていく。

 具体的には、同駅を中心に5G環境を面的に整備。また、外国人起業家も含めスタートアップを支援する環境を整え、新たな商品・サービスを積極的にまちに実装していく。新型コロナウイルス感染症の影響でインバウンドが減り、観光需要が低下する中でもエンターテインメントカルチャーを発信し続けられるよう、テクノロジーを駆使した新しい情報発信の在り方を探る。
 両者は他の企業、団体等も含め、「5G・センシングプロジェクトチーム」、「エンターテックプロジェクトチーム」、「スタートアップエコシステムプロジェクトチーム」を組成し、取り組みを進める。

 東急代表取締役社長の高橋和夫氏(※)は、「都市の健全な発展のためには産業、経済、文化が花開くことが肝要で、当社はスタートアップコミュニティやイノベーションの創出に向け、渋谷でさまざまな活動を行なってきた。昨年、東京都におけるイノベーション・エコシステム形成促進支援事業『認定地域別協議会』の渋谷エリア代表事業者としても選定されているが、今回の連携協定により公民連携を一層推進し、まちづくりに貢献していきたい」などと話した。

 協定期間は、23年3月末まで。

(※)高は、正確にははしごだか


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