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老朽団地を大学生と協業でリノベーション

伊勢原団地12号棟の外観

 神奈川県住宅供給公社は16日、東海大学との間で締結した「団地利活用で地域創生を目指す連携協定」に基づく初弾プロジェクトとして、「伊勢原団地」12号棟(神奈川県伊勢原市、総戸数32戸)の学生入居用改修事業を発表した。

 伊勢原団地12号棟は小田急線「伊勢原」駅より徒歩15分。敷地面積約3,210平方メートルで、建物は築54年の壁式鉄筋コンクリート造地上4階建て。空き住戸増加による用途廃止決定を受け、同団地に近い同大学の学生に入居してもらうことを決めた。学生入居向けにリノベーションすると共に、学生と地域をつなぐコミュニティスペースも新設し、団地周辺の地域活性化にも寄与する。

 同大学建築学科の学生から専有部・共用部のリノベーション案を募集。学内講評会で最優秀賞に選ばれた案を基に、他の学生の案も取り込みながら設計事務所と学生を交えて打ち合わせ。工事監理にも学生に参加してもらった。

 最優秀賞案は、2人部屋、もしくは2戸を組み合わせた「2戸1プラン」を計画し、1階の一部を地域活性化を目的とした共用部として整備する。また、外構では、ウッドデッキや共同菜園など、外部コミュニティ活動に利用できるスペースにする予定。

 2021年5月末まで設計業務を行ない、8月に着工する計画。22年4月に入居を開始する。


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