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景気DI、全10業界が改善

 (株)帝国データバンク(TDB)は5日、2021年6月の「TDB景気動向調査」の結果を発表した。有効回答数は1万1,109社。

 同月の景気動向指数(景気DI:0~100、50が判断の分かれ目)は39.1(前月比1.6ポイント増)と2ヵ月ぶりに改善した。海外経済が回復傾向を示す中、国内でも9都道府県での緊急事態宣言の解除、ワクチン接種の普及、人流の増加等により、経済活動が徐々に正常化に向け動き出した。

 業界別では、全10業界が改善。特に「サービス」、「小売」など個人消費関連の景況感が上向いた。

 「不動産」は40.9(同1.5ポイント増)と反転上昇。回答した企業からは「ワクチン接種率が上昇し、秋以降は少し上向くと考えている」(貸事務所)、「ワクチン接種によるマインド向上」(不動産管理)などの前向きな意見が聞かれた。一方、「ウッドショックで、住宅地の取り引きが減少してきたことに加え、アパート、賃貸マンション向けの融資条件が厳しくなり、土地取引が鈍くなってくる」(土地売買)など先行きを不安視する声もあった。

 「建設」は、41.6(同1.6ポイント上昇)と3ヵ月ぶりに上昇。回答した企業の声は、「業種転換を図る企業が増え、建設需要が回復している」(冷暖房設備工事)、「アフターコロナの経済の動きを見据えて、設備投資を始める企業が目立ってきた」(建築工事)など。

 企業規模別では、「大企業」「中小企業」「小規模企業」の、すべての規模が改善。地域別では、全10地域が改善した。


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