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請負の受注、コロナ前水準に/旭化成H22年3月期2Q

 旭化成ホームズ(株)は8日、2022年3月期第2四半期(連結)の決算を発表した。

 当期(21年4月1日~9月30日)は、連結売上高は3,758億円(前年同期比19.6%増)、営業利益は320億円(同9.0%増)。主力の建築請負部門は、戸建住宅「へーベルハウス」が、昨年度に引き続き、重量鉄骨造2階建てのプロモーションを積極的に展開し、都市部を中心に拡販に努め、受注単価、面積がアップ。集合住宅「ヘーベルメゾン」も、「ペット共生型」「ZEH-M」などの付加価値型賃貸住宅の受注比率増加により受注単価、面積がともにアップした。

 戸建住宅の売上戸数は3,685戸(同9.8%減)・売上高1,274億円(同4.0%減)、集合住宅は売上戸数2,995戸(同1.7%減)・売上高510億円(同8.6%増)。部門全体の売上高は1,890億円(同0.7%増)、営業利益は141億円(同1.4%減)。受注高は2,063億円(同42.0%増)、受注戸数は7,119戸(同21.1%増)。期末の受注残高は5,635億円。受注状況は、おおむねコロナ前の水準で推移している。

 不動産部門では、賃貸管理事業で管理戸数が10万8,000戸を超え、空室率も2%台で推移。売上高は625億円(同7.6%増)と新型コロナウイルス感染症拡大により大きな影響を受けた昨年に比べプラスとなった。分譲マンション事業は、分譲(マンション)事業では、昨年上期に大規模物件や高額物件の引き渡しが集中し、売上戸数316戸、売上高205億円(同33.7%減)だった。その結果、部門全体の売上高は860億円(5.5%減)、営業利益は96億円(22.1%減)となった。

 リフォーム部門は、パッケージ商品を発売したことなどが影響し、売上高267億円(同3.8%増)、営業利益26億円(同11.5%増)。その他部門(海外事業等)は、オーストラリアの大手戸建住宅会社「McDonald Jones社」を連結子会社化したことなどの影響で、売上高740億円(同656.4%増)、営業利益57億円(同1,374.5%増)と大幅増となった。

 通期では、売上高は過去最高の7,760億円(同20.3%増)、営業利益は660億円(同10.6%増)を見込む。8日開催の記者会見で同社代表取締役社長の川畑文俊氏は、「今年度は現在進めている中期経営計画の最終年度。コロナの影響があったものの、今期で何とかコロナ前の水準に戻し、中計で示した目標数値に近付けて着地したい」と述べた。また、25年度時点の売上高1兆円という目標の達成について、「海外、賃貸住宅、不動産(建て替え・再開発等)、リフォーム事業がカギになると見ている。中でも賃貸住宅は、業界で高いシェアを誇る3~4階建ての戸建住宅のノウハウを生かし、受注増につなげていきたい」(川畑氏)。


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