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GAテク、賃料債権譲渡スキーム利用の管理プラン

「NEOインカム」における三者間の関係図

 (株)GA technologiesのグループ会社である(株)RENOSY ASSET MANAGEMENTは30日、新たな賃貸管理プラン「NEOインカム」の提供を開始したと発表した。

 これまで同社では、不動産テック総合ブランド「RENOSY」の不動産投資サービス利用者に対し、集金代行プラン・ワイドプラン・マスタープランを提供してきた。10月31日をもってマスタープランの提供を終了し、11月決済分から「NEOインカム」に移行する。

 「NEOインカム」は、「将来集合債権譲渡型賃料収受スキーム」を利用した賃貸管理プラン。不動産オーナーが入居者に対して有する賃料債権(賃料を請求する権利)を同社が一括で買い取り、実際の賃料発生の有無にかかわらずその対価を支払う。オーナーと同社との間で締結する契約は、賃貸借契約から「管理委託契約・将来集合債権譲渡基本契約」に変更となる。賃貸借契約を締結しないことで、マスターリース契約に比べ、オーナーの意向による契約解除が容易になる。

 将来集合債権譲渡基本契約の期間は7年間で、1年ごとに譲渡予約権の個別契約を締結する。4~9月に適用される賃料のうち、最も高い賃料をベースに次年の譲渡対価を決定。11月か12月に次年の譲渡に関する譲渡予約権を行使し、次年1月1日から12月31日までの賃料債権を買い取る仕組み。以降、契約期間満了まで繰り返しとなる。

 同日開催した記者発表で、Legal/Compliance and Governance Unitマネージャー・社内弁護士の古澤 賢太郎クリストフ氏は、「マスターリースは定期収入が保証されている一方で、借地借家法の適用により、オーナーにとって使い勝手の悪いものとなっており、当社グループが常に関心を寄せてきた案件だった」とし、「新プランでは、従来のマスターリースの契約を解除しにくいというデメリットを解消。賃料上昇の際にはオーナーも利益を得られる仕組みとなった。既存住宅流通活性化、資産価値向上への意欲につながれば」と抱負を述べた。


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