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モデルルーム活用し住民参加型の環境美化活動

「コスモスイニシア南森町ギャラリー<Good enough Gallery>」前に設置したプランター

 (株)コスモスイニシアは15日、カフェ併設のマンションギャラリー「コスモスイニシア南森町ギャラリー<Good enough Gallery>」(大阪市北区)で、来場者や近隣住民の参加型プロジェクト「Good enough Garden」を開始したと発表した。

 同施設は、Osaka Metro谷町線・堺筋線「南森町」徒歩1分に立地。分譲マンション「イニシア大手前」(同中央区、総戸数84戸)のモデルルームにカフェを併設して地域住民にも開放している。

 周辺は商業施設が多く利便性が高い一方で、人通りが多く、ごみのポイ捨てが目立っていた。単にスタッフが清掃するのではなく、地域住民等が気軽に訪れることができるカフェ併設のギャラリーという特徴を生かし、参加型の課題解決プロジェクトを検討。そこで、大阪大学大学院経済学研究科教授の松村真宏氏に協力を仰ぎ、「無理やり行動を変えるのではなく、つい行動を変えるように仕向ける」、“仕掛け学”に基づき、ギャラリー前にプランターを置くことでポイ捨てを抑止することにした。

 カフェ内にパネルと投票札を設置し、ギャラリー前に植える植物の種類を募集。最も票数の多かった「ハーブ」のほか、実がなったみかんやぽんかんの木、花が咲くフェイジョア、オリーブ等を植えたプランターを1月に設置。通りがかった人等が「水やりをしたくなるような」仕掛けを施した。以降は、設置前に見られたたばこの吸い殻や空き缶などのポイ捨てがほとんど見られなくなり、仕掛け学の効果が表れているという。

 今後、取り組みの認知が広がり、共感・参加する人が増えることで、まちの環境保全に関する意識が向上することを目指している。


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