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三井不レジ、脱炭素実現に向け推進計画策定

 三井不動産レジデンシャル(株)は、同社事業における脱炭素実現に向けた取り組みを加速する。4月1日付で「Life-Styling×経年優化・カーボンニュートラル推進室」を新設。同時に「カーボンニュートラルデザイン推進計画」を策定、全社全部門とサプライチェーン等が連携。計画実行に向けた取り組みを拡大・強化していく。

 同計画は、三井不動産グループが脱炭素社会の実現に向け策定したグループ行動計画(2021年11月)で目標とする「30年度までに温室効果ガス排出量の40%以上削減(19年度比)」を加速させることを目標に、(1)すまいの高性能・高耐久化による省エネルギーの実現、(2)再生可能エネルギー導入促進のための仕組み作りと創エネルギー技術の採用、(3)顧客の暮らしとともに「カーボンニュートラル」を実現するための仕組みやサービスの提供、の3つの領域で取り組んでいく。

 (1)では、30年度までに竣工する全ての中高層住宅(分譲・賃貸)をZEH-M Oriented以上、シニアレジデンスをZEB Oriented以上水準とするほか、パッシブデザインによる省エネルギー性向上、高耐久部材仕様によるライフサイクルCO2削減等に取り組む。(2)では、再生可能エネルギー一括受電の導入促進、バルコニー手すりや外壁、ガラス一体型など次世代型太陽光発電による自家発電電力の共用部への充当といった創エネ技術の採用を強化する。(3)では、電動キックボードのシェアリングサービスなどCO2排出の少ない移動手段の提供、マンションモデルルームで展示したインテリアのオークション、入居者の省エネルギー貢献に応じた特典の提供などを実施していく。

 同社では、三井不動産グループの温室効果ガス排出量の88%を「自社利用分以外」が占めていることから、特に(3)の取組みを重視し、顧客の行動・選択の後押しをしていく方針。

 このほか、営業拠点への実質再生可能エネルギー導入、パンフレットの電子化、オンライン接客の強化、分譲マンション・戸建て購入時の全書類・諸手続きの電子化など販売活動における取り組みや、建築時CO2排出量算出ツールの整備や環境配慮型コンクリートの採用など建築時における取り組みも強化していく。


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