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木密地域移転先整備事業で足立区に木造住宅/地所ホーム

外観完成イメージ

 三菱地所ホーム(株)は28日、3月下旬より東京都が先導する足立区江北地域の都有地を活用した移転先整備事業に着工すると発表した。

 東京都が推進する木密地域居住者が近隣との関係を保ちながら移転できるようにする「都有地活用による魅力的な移転先整備事業」の第1弾。「木造による温かな外観に路地空間を計画し、コミュニティを創出する設計」などが課題解決の手法として評価され、2021年3月に同社が構成員となるグループの提案が選定された。

 事業用地776.99平方メートルに木造3階建ての建物を建築する。1階は店舗スペースとし、2・3階は住戸16戸(うち5戸が木密地域からの移転用住戸)となる。構造材や仕上建材の一部に多摩産木材を使用し積極的にあらわしとすることで、木造による温かみのある外観デザインを提案。テナントが入る1階部分には、高い耐震性能を保ちながら従来の木造建築にはない自由なファサードデザインや空間デザインを実現する同社独自構法「FlatMassTimber(FMT)構法」を採用した。

 緑の多い外構計画と合わせて、軒下スペースやベンチを配置した共有空間も計画。居住者同士のコミュニティ形成につなげるとともに、準耐火木造による耐火性能を確保することにより、災害時の直接被害を軽減し、またデッキにより緊急避難通路を複数備える。

 竣工は23年2月の予定。


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