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住友林業、LCCM住宅を環境旗艦商品に

新商品「LCCM」住宅の外観イメージ

 住友林業は22日、戸建住宅商品の環境フラッグシップモデルとして「LCCM住宅」を発売する。

 LCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅とは、建設時・居住時・解体時に排出されるCO2を省エネ・創エネの各種取り組みによって住宅のライフサイクル全体でCO2収支をマイナスにする住宅のこと。今回同社では、国産材の積極活用も打ち出しており、国内林業の活性化も目指す。

 今回の新商品はオリジナルの木質梁勝ちラーメン構造であるBF(ビッグフレーム)構法を採用。幅560mmの大断面集成材と接合金物を用いることで、構造躯体を強靭化している。また構造部材の生産段階から、乾燥工程でバイオマス燃料を用いる。モデルプラン(2階建て・延床面積114.18平方メートル)での試算では、1棟当たりの炭素固定量は約18t-CO2。約0.3haの杉林が50年間で吸収するCO2量に相当するという。

 省エネの工夫では、南の採光面に日射取得型複層ガラスを、その他の面に日射遮蔽型真空トリプルガラスを採用。高性能な断熱部材で建物全体を囲む「360°トリプル断熱」も取り入れる。さらに、深い庇で季節ごとの室内への日の入りを調整し、CO2排出量を削減しながら快適性を両立していく。太陽光発電システムや蓄電池、高効率給湯器といった環境設備機器も搭載して光熱費も削減する。

 3.3平方メートル当たりの販売単価は103万円(税込み)。年間の受注目標は100棟。


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