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不動産女性塾、日管協会長の塩見氏が講演

「全国に交流の輪が広がっている。これからも女性塾セミナーを、学び、楽しい時間としたい」と話す北澤塾長
塩見氏は「賃貸住宅管理業法が施行されたことに浮かれていてはいけない。襟を正し、謙虚な気持ちでしっかり仕事を行なっていく」と話した

 不動産業に携わる女性経営者や実務経験者を中心に組織する(一社)不動産女性塾(塾長:北澤商事(株)代表取締役会長・北澤艶子氏)は21日、明治記念館(東京都港区)でセミナーを開催した。

 (株)明和住販流通センター代表取締役の塩見紀昭氏が、「新たな賃貸住宅管理業法施行で業界が変わる!」をテーマに講演。同氏は、米国最大の賃貸管理業団体IREMが認定するCPM(公認不動産管理士)を日本で初めて取得。2020年9月から(公財)日本賃貸住宅管理協会(日管協)の会長を務めている。

 同氏は、「賃貸住宅管理業法が施行され、管理業者に寄せられる期待が大きくなる一方で、オーナーや入居者がわれわれに向ける目は一層厳しくなる。襟を正し、謙虚な気持ちでしっかり仕事を行なっていく」とし、「入居者は部屋という空間(商品)を毎月買ってくださっている大切なリピーター。こうした考えでいれば、入居者の満足度を上げるための取り組みにつながる。家賃を払ってもらって当たり前だと思ってはいけない」と話した。

 また、日管協会長の立場から「賃貸管理業に携われたことに感謝し、業界に恩返しができれば。若い世代の人たちに『賃貸管理の仕事に就きたい』『賃貸管理業界ってかっこいい!』と思ってもらえるよう、業界発展のため力を尽くしたい」と言及。また、「管理会社の経営者やスタッフは、ハード面についての知見が浅い」(同氏)ことから、23年度には「賃貸住宅メンテナンス主任者認定制度」を設立するとし、「最低限知っておくべき建物管理の知識や技術を身につけることで、入居者への安心・安全な居住環境を提案でき、修繕に関する正確な報告をオーナーに行なうこともできる」と述べた。

 最後に、「飲水思源(いんすいしげん)」という中国のことわざを披露。「水(井戸)を飲むとき、この井戸を掘った人のことを忘れるなという意味。これは、物事の基本を忘れず、人から受けた恩を忘れてはいけないと戒めている言葉だ。この言葉にいつも支えられている」と締め括った。


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