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マンション打診検査のMRソリューションで新バージョン

「AR 匠 RESIDENCE」を使用した作業のイメージ

 (株)長谷工コーポレーションはこのほど、マンション打診検査のMRソリューション「AR 匠 RESIDENCE」の新バージョンをリリースした。

 「AR 匠 RESIDENCE」は、同社と(株)アウトソーシングテクノロジーが共同開発した、マンションの外壁打診検査のためのソリューション。従来の打診検査では、2人1組となり、1人が打診検査を行ない、もう一人が図面を持って外壁タイルの浮きやクラック箇所の記録・写真撮影を行なっていた。さらに、打診検査後に事務所に戻り、指摘箇所を図面にプロットするとともに、写真の照合や集計等を行なう必要があった。
 同ソリューションを導入することで、現場の作業者はマイクロソフト社のヘッドマウントディスプレイ「HoloLens(ホロレンズ)2」を装着し、打診検査をしながらホロレンズ上で検査記録を行なうことができるようになった。さらに検査完了後には報告書が自動生成されるため、全体業務の約30%削減が図れるという。20年7月のリリース以降、長谷工リフォームが建物診断を行なう関東エリアに導入し、業務効率化につなげている。

 今回リリースした新バージョンでは、外壁タイルの打診検査と合わせて、他の外装部分の検査ができるようシーリングや防水などの検査項目を追加した。また、報告書作成の改善や建物の状態をデジタルで管理できるよう、MR空間で検査結果の経過を確認することができるようにしている。

 また、導入のしやすさや適用範囲の拡大を目的に、このほどiOS版アプリを共同開発し、実証を実施した。スマートフォン、タブレットでもMR技術を利用した点検作業ができるようにすることで、より手軽に現場点検確認作業に活用してもらう計画としている。


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