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地震発生時に建物被害を推定するシステム、運用開始

 旭化成(株)、旭化成ホームズ(株)、国立研究開発法人防災科学技術研究所は10日、共同で開発を進めてきた防災情報システム「LONGLIFE AEDGiS(ロングライフイージス)」において、ヘーベルハウス・へーベルメゾンを展開する21都府県をカバーする地震被害推定システムの完成を発表した。2月より旭化成グループ内で運用を開始している。

 「地震被害推定システム」とは、東京ガスネットワークや防災科学研究所のサーバーからの地震情報と建物の構造データを掛け合わせることで、地震発生後10分から2時間程度でヘーベルハウス・へーベルメゾンの建物別に被害レベルや液状化発生状況を把握することができるシステム。早期の災害対応が可能となる。

 被害状況や建物損傷度を正確に把握するため、独自に5つの損傷ランクを設定。地震時の建物の瞬間的な最大の傾きから被害状況を早急に把握し、精度を高め緻密にランク分けすることで、対応の優先順位を可能とする。
 具体的には、構造体損傷、外壁のひび割れ、内装材(クロスなど)の損傷被害など、損傷被害に対応する5つの損傷ランクをシステムにより推定。これにより損傷ランクの大きい建物から対応することができるため、復旧工事の早期終結、受架電の本数削減などを実現。顧客への安心提供につなげる。

「LONGLIFE AEDGiS(ロングライフイージス)」の地震被害推定システムの作動フロー図


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