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都心Aクラスビル、空室率が2期連続で上昇

 三幸エステート(株)は3日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づくオフィスマーケット指標「オフィスレント・インデックス」(2023年第2四半期(4~6月)版)を公表した。

 東京都心部のAクラスビル(延床面積1万坪以上、1フロア面積300坪以上、築年数15年以内)の坪当たり賃料は、2万5,655円(前期比1,824円低下)と2期連続の下落。空室率は5.9%(同1.2ポイント上昇)と2期連続の大幅な上昇。2014年第3四半期以来の5%台となった。新築ビルがまとまった面積の空室を抱えて竣工したことがその要因。今年は大量供給が予定されており、新規供給のピークを迎えたことで空室率が一段と上昇した。建設中のビルは依然としてテナント誘致に時間を要している。

 Bクラスビル(1フロア面積200坪以上でAクラスに含まれないビル)の坪当たり賃料は、1万8,545円(同993円上昇)と、6期ぶりに上昇。19年第3四半期を直近のピークに下落傾向が継続しているが、今後の動向が注目される。空室率は4.5%(同0.4ポイント低下)。拡張移転や館内増床等により、空室床の消化が進んだほか、今期は新規供給がなかったことも影響した。

 Cクラスビル(1フロア面積100坪以上200坪未満、築年数制限なし)は、坪当たり賃料1万6,682円(同23円低下)と、2020年第4四半期以降、横ばい傾向が継続している。空室率は4.4%(同0.2ポイント低下)と3期連続の低下。拡張移転や分室の開設といったオフィス需要により、空室床の消化が進んだ。


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