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外壁タイル裏面の接着率判定システム/長谷工

 (株)長谷工コーポレーションとスパイダープラス(株)は9月11日、外壁タイル裏面の接着率判定システムを共同開発したと発表した。

 同システムは、iPhoneのカメラでタイル裏面を撮影し測定範囲を指定することで、画像解析により接着率の算出および均等に接着しているかどうかを判別し、合否判定を行うもの。

 画像解析は建設現場での利用を想定して設計しており、現地で即時、検査および記録が行なえるほか、事務所で検査記録が自動で作成できる。

 有機系接着剤による外壁タイル後張り工法の検査では、品質管理のため、接着剤のタイル裏面への適正な接着率を確保し、均等に接着していることが重要となる。2018年5月に国土交通省より通知された「建築物の定期調査報告における外壁の外装仕上げ材等の調査方法について(技術的助言)」では、検査記録として“有機系接着剤の充填状況を検査した結果”を残す必要がある。これまで、同検査における接着状況の確認と合否判定を目視で行なっていたため、検査者による検査精度のばらつきが生じる可能性があるほか、検査記録作成に多くの時間を要していた。

 従来は、検査から検査記録作成に17.5時間程度要していたが、同システムを使用すると5.5時間程度で完了でき、検査業務全体の65%超の時間短縮を実現した。


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