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掃除ロボットでビル1棟全体清掃を目指し実証実験

 野村不動産ホールディングス(株)と(株)オカムラはこのほど、オフィスビル1棟全体で掃除ロボットとエレベーターを連携して自律自動の清掃業務を行なう実証実験を始めた。

 野村不動産グループで清掃管理業務を展開する野村不動産アメニティサービス(株)は、掃除ロボットを活用した清掃業務を一部のオフィスビルで実施している。しかし、掃除ロボットが自律移動してオフィスビル1棟全体の清掃業務を行なうには、走破性能やエレベーター・防火扉等との設備連携など複数の課題がある。こうした課題を解決することで清掃サービスの品質向上と業務効率化を目的に、共同実証実験実施に至った。

 予備実証と本実証の2段階で実施する予定で、予備実証は6~8月に新宿野村ビル(東京都新宿区)の2フロアで実施。1台の掃除ロボットをシステムによってエレベーター連携させ、複数フロアを清掃した。課題抽出し、解決方法検討も進める。本実証では野村不動産大阪ビル(大阪市中央区)において、複数台の掃除ロボットを連動し、エレベーター連携させて1棟全体を清掃。災害時の運用方法やエレベーター内での掃除ロボットの挙動に関する検討を行なう。実証期間は10月から2024年4月までの予定。

 予備実証では、掃除ロボットとエレベーターの連携により、清掃員が手動で移動させることなく、掃除ロボットが自律的にフロアを移動できることを確認した。また清掃員の監視外でロボットが独立して清掃業務を行なうことができたという。

 予定されている本実証を通し、1棟全体での掃除ロボット活用を目指し、複数台のロボットのエレベーター連携や一元管理、災害対応の検討を進めていく考え。


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