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三菱地所、名古屋の暫定活用事業を着工

 三菱地所(株)は10日、「旧教育館跡地」(名古屋市中区)の暫定活用事業を着工したと発表した。当初は6月に着工する予定だったが、やや遅れての着工となった。

 旧教育館跡地を含む街区(中区錦三丁目16番街区)は、2013年に策定した「栄地区グランドビジョン」に基づき、公有地を活用し、栄地区の魅力向上を先導する再開発することを目指しており、旧教育館の建物は耐震性の課題からへ21年度に先行して解体工事を実施。名古屋市は解体工事後の跡地において、本格整備に先立ち栄地区のにぎわい向上に資することを目的に暫定的な活用を図るため民間事業者から事業提案を公募。同社が採択されていた。

 敷地面積は約1,582平方メートル。“新たな都市の新陳代謝=ネオメタボリズム”をコンセプトに市民コミュニティの形成拠点を建設する。

 施設名は「SLOW ART CENTER NAGOYA」。サウナや飲食、エステ、フィットネス等により心身のコンデイションを整え、多様な人との繋がりを介して社会的に良好な状態を得られる拠点を整備する。また、コミュニティ同士の交流を促進するとともに、ビジネス創発の実証拠点としての機能も有し、地域の経済活性、コミュニティ活性を目指す。

 さらに広場の使い方をアップデートし続けるとともに、建物を増築・解体したり、建物の一部をパビリオンとして地域に移設するといった柔軟な運営を展開していく予定。そのため、実証実験として、暫定利用期間終了時に「リユース」することを前提とした建物を建設。期間終了と同時に「分解」し、再開発用地や都市部のすきまとなっている土地等へ再度建設していくこととしている。

 開業は24年3月(予定)、事業終了は28年3月。


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