不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

解体予定ビルで実践的防災訓練/三井不

解体予定のビルを防災訓練に活用。写真は、壁に描いた火点に屋内消火栓を使用して放水している様子

 三井不動産(株)は11日、同社が所有する解体予定ビルで実施している防災訓練をマスコミに公開した。

 同社が所有し解体が決定している「第10中央ビル」「ライフサイエンスビル10」「ライフサイエンスビル11」(いずれも東京都中央区)では、ビル管理スタッフ等が参加し、実際に放水を実施しての消火訓練や、災害発生時の館内放送の体験といった、運営中のビルや施設では実施が難しい訓練・体験を実施している。
 また、2021年3月に東京消防庁との間で締結した「消防隊及び自衛消防隊等の実戦的訓練実施に関する協定」に基づき、東京消防庁の消防隊の訓練会場としても提供しているほか、同社で運営するオフィスビルの自衛消防隊の訓練も行なっている。

 11日に実施した訓練では、ビル等の施設メンテナンス等を手掛ける三井不動産ファシリティーズ(株)のスタッフが、屋内消火栓放水訓練や、非常放送の操作手順確認・実際の放送訓練などを行なったほか、火災時の煙充満状態の体験や、防災設備である排煙口の起動体験などを実施した。
 また東京消防庁城東砂町出張所(江東区)、本田消防署(葛飾区)の消防隊が参加しての合同訓練も開催。室内閉じ込めを想定したエンジンカッターでのドア破壊訓練や、煙が充満した室内を想定し、酸素ボンベを背負い放水ホースを持って室内の要救助者を探す訓練を行なった。

 10月末まで、継続的に訓練を実施していく予定。

東京消防庁の消防隊員が、エンジンカッターで室内扉を破壊している様子


最新刊のお知らせ

2024年6月号

「特定空家」にしないため… ご購読はこちら