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廃石膏ボードの水平リサイクルへ共同実証実験開始

 森ビル(株)は8日、(株)船場、チヨダウーテ(株)、(株)トクヤマ・チヨダジプサムの3社と協業し、石膏ボードの100%水平リサイクル“ボードtoボード”の共同実証実験を開始したと発表した。

 日本全国における石膏ボードの廃棄量は、2032年には200万t、47年には300万tを超えると予想されている。しかし、火力発電所等から副産物として採取される石膏原料が減少しており、現在は200万t以上を海外からの輸入に依存している。これらの課題を解決するため、水平リサイクルを目指しての共同実験を4社で行なう。

 森ビルは管理運営する施設においてサーキュラー石膏ボード(廃石膏ボードから作られたリサイクル石膏を100%使用して製造された石膏ボード)の導入を促進すると共に、廃石膏ボードの水平リサイクル・資源循環の促進、廃石膏ボードの排出量集計・記録と情報管理、分別状況の確認と提携中間処理施設への引渡しを行なう。また森ビルと内装業者である船場で、水平リサイクル・資源管理を前提とした新築施工や解体撤去等を担う。廃石膏ボードリサイクル会社のトクヤマ・チヨダジプサムが廃石膏ボードの再資源化を行ない、建築資材メーカーのチヨダウーテがサーキュラー石膏ボードを製造・提供する。

 今後、検証結果を基に廃石膏ボードの水平リサイクルを前提とした資源循環サプライチェーンを構築し、資源循環型社会への貢献を目指す。

水平リサイクルのスキーム


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