(株)帝国データバンクは6日、2024年10月の「TDB景気動向調査」の結果を発表した。有効回答数は1万1,133社。
同月の景気DI(0~100、50が判断の分かれ目)は、44.3(前月比0.3ポイント減)と、4ヵ月ぶりに悪化した。節約志向の高まりで個人消費の停滞が続き、上向き傾向が一服した。
業界別では、10業界中6業界が悪化。「不動産」も47.2(同1.3ポイント減)と悪化。「金利が上昇するとの不安から住宅の買い控えがみられる」(不動産管理)、「賃貸需要が低迷している」(貸家)といったコメントが寄せられた。一方で、「オフィスビルの稼働率が向上している」(貸事務所)、「製造業の需要が多い。土地売買、事業用建物の賃貸が好調」(建物売買)などポジティブな声も聞かれた。
同社は今後の景気について、「個人消費の動向が景気の先行きを左右する。政局の不安定化や米新大統領の経済政策の行方を注視する必要がある」などとし、下振れ懸念を抱えつつ底堅く推移するとみている。