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リビタ、マルニと協業し代々木のM住戸をリノベ

書斎(右奥)の上部にアクリル板を使用し、開放感を演出している。「ショパン」をリノベーションしたアームチェア(左の椅子)も
寝室には、フィンガージョイントの木部加工を施したレリーフをディスプレイ

 (株)リビタは2日、家具メーカーの(株)マルニ木工と協業したリノベーション住戸のメディア内覧会を行なった。

 リビタの買取再販プロジェクト。リノベーションした住戸は、小田急線「代々木八幡」駅徒歩6分、東京メトロ千代田線「代々木公園」駅徒歩7分に位置する分譲マンション「東急ドエルプレステージ代々木公園」(東京都渋谷区、総戸数26戸)の1階住戸。1998年築、鉄筋コンクリート造地下1階地上6階建て。専有面積は85.71平方メートル、間取りは従前と同様の2LDK。

 両社の「過去を継承しながら新たな価値を生み出すものづくり」の考え方が合致。マルニ木工の家具製作過程で出た端材や、従前の居住者が大切に使っていた造作家具の扉を活用し、世代を超えても受け継がれることを目指したリノベーションとした。

 一部壁面はコンクリート躯体をあらわしに。壁面や天井は、家具製作時に出るウォルナット材の木粉を練り込んで作った左官材で仕上げた。寝室は和紙材のクロスで囲み、陽の明かりが反射する淡い空間を演出。従前の住戸で使用されていた造作家具の扉を活用して食器棚を製作し、味わい深い風合いを残している。書斎部分は丸みを帯びたリブ材で囲み、上部にアクリル板を使用することで開放感を演出した。

 また、本来廃棄されるはずだった家具の端材は、アート作品や壁材としてアップサイクル。寝室には、フィンガージョイントの木部加工を施したレリーフをディスプレイした。1971年に発売されたマルニ木工のアームチェアをリノベーションした「ショパン」も設置。扉の取っ手には、68年に発表した「ベルサイユチェア」の脚を活用している。

 リノベーション工事は10月末に完了。11月中旬から販売を開始している。販売価格は2億1,500万円。

壁面や天井は、ウォルナット材の木粉を練り込んで作った左官材で仕上げた
扉の取っ手には「ベルサイユチェア」の脚を活用


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