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大和ハ、つくば市で15.5haの大規模開発

「(仮称)つくば学園南プロジェクト」完成予想イメージ

 大和ハウス工業(株)は、大規模複合開発「(仮称)つくば学園南プロジェクト」(茨城県つくば市)を始動。2日、安全祈願の神事を執り行なった。

 (一社)日本自動車研究所がつくばエクスプレス「研究学園」駅南側に保有していた未利用地約15万5,390平方メートルに、分譲マンション(総戸数602戸)、教育施設、商業・事業施設を開発するプロジェクト。2023年に同社が開発用地として約142億円で取得した。同社過去最大級の開発プロジェクトで、総事業費は約650億円。

 全体のまち並みの監修に、国内のまち並み等デザインで実績のある(株)ランドスケープ・プラスを起用。地域性に配慮した植栽のデザインや、コミュニティの中心となる約3,000平方メートルの広場などを整備していく。

 分譲マンションは同社の「プレミスト」ブランドでの供給を予定。同駅徒歩9分で、敷地面積は2万3,513.71平方メートル。鉄筋コンクリート造15階建て、延床面積5万8,294.81平方メートル。専有面積は61.67~108.17平方メートル、間取りは2LDK~4LDK。25年5月ごろに公式ホームページを公開し、26年春のモデルルーム開設を予定。販売価格は未定だが、直近の周辺新築マンション相場(坪単価230万~250万円)よりやや上回る予定。

 スケールメリットを生かして共用施設を充実させる点が特徴で、3Dプリンターを設置してDIYが楽しめる「ラボルーム」や、約100平方メートルのワーキングスペース、筑波山を望む上層階のラウンジや屋上デッキなどを計画している。

 竣工は27年7月の予定。

 商業施設では、茨城県内を中心に展開するスーパーマーケット「カスミ」や、学習塾を誘致して周辺住民の生活利便性を向上。このほか、教育施設では地元の茗溪学園中学校高等学校が移転し、校舎や人工芝のグラウンド、学生寮などを整備して29年春に開校するという。

 事業施設は、敷地面積約2,800~4万4,000平方メートルの5棟を整備する計画。つくば市などが進める「つくばスーパーサイエンスシティ構想」の実現に向け、テナントや周辺の企業と連携し、敷地の一部を実証実験フィールドとして提供することも視野に開発を進める。

 プロジェクト全体のまちびらきは29年4月の予定。

開発面積は東京ドーム約3.3個分という広さ
2日には神事が行なわれ、プロジェクトが本格始動した


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