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今後の物流拠点のあり方、国の方針策定が必要/国交省

 国土交通省は9日、「物流拠点の今後のあり方に関する検討会」の報告書を発表した。

 物流2024年問題等に社会が直面する中で、地域全体の産業インフラである物流拠点へのニーズの変化、アセットの老朽化、物流拠点の役割や供給方法の多様化などの状況の変化を踏まえ、物流拠点に係る政策のあり方を検討するため、24年10月より4回にわたり実施した議論をとりまとめたもの。

 物流拠点が直面している課題として、全体最適を見据えた政策的な物流拠点の配置や、トラック輸送の変容(中継輸送等)への対応、物流拠点の老朽化、沿岸部の物流拠点における供給量不足、地域との合意形成があると指摘。
 こうした現状と課題を踏まえ、今後の方向性とそれに対する支援策として、「国として物流拠点に求める役割を政策的に示すとともに、立地や整備等に際して配慮すべき事項等について一定の方針を示す」ことや「物流拠点を把握する方法や需給を把握する仕組みの構築」といった「物流拠点の整備に係る国の方針策定」の必要性を示した。また、基幹物流拠点の整備について、地域の新産業創出やにぎわい創出等の活性化に資する基幹物流拠点の整備については、地方公共団体も参画するスキームを設けるとともに、必要な支援措置等を検討する必要があるとした。
 さらに国民生活や経済活動に必要不可欠な物資の調達に関係する物流拠点については、老朽化した施設の再構築や新規供給を促すため、多機能化や協業化が行なわれる、物流拠点に対する円滑な整備・再構築についても、地方公共団体が参加するスキーム、必要な支援措置が必要、とまとめている。


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