日本生命保険相互会社と積水ハウス(株)は9日、両社が共同で建て替えを進めていたオフィスビル「天神ブリッククロス」(福岡市中央区)を、同日竣工したと発表した。
福岡市営地下鉄空港線「天神」駅と地下で直結。敷地面積約2,707平方メートル。建物は北棟・南棟の2棟構成で、鉄骨造一部鉄骨鉄筋コンクリート造および鉄筋コンクリート造、延床面積約3万7,048平方メートル。北棟が地上18階地下2階建て、南棟が地上13階地下2階建て。
福岡市が主導する、規制緩和等を活用した民間ビルの建て替えを促進することで天神地区に新たな空間と雇用を創出するプロジェクト「天神ビッグバン」の一環。レンガ調で重厚な風合いのある天神地区の景観を継承する外観デザインとし、加えてレンガ調の化粧壁を採用。明治通りと昭和通りをつなぐ地上および地下のプロムナード、明治通り側の地上と地下を結ぶ立体広場でまちの回遊性を高めた。
地上部に設けた長さ90mの歩行空間(プロムナード)には壁面緑化を施し、さらには常緑並木も形成することで、環境負荷低減に貢献。「BELS」認証の4つ星を取得予定で、電力には再生可能エネルギーを採用する計画。
建物は制震構造とし、電源供給ルートは2つ確保。非常用発電機も設置し、災害時でもオフィス入居者がビジネスを継続できるようサポートする。また、帰宅困難者の受け入れも予定している。