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環境で差別化。大崎で再開発タワマン/東急不

「ブランズタワー大崎」完成予想模型。目黒川沿いの自然環境と一体化したランドスケープが特長

 東急不動産(株)は11日、分譲マンション「ブランズタワー大崎」(総戸数389戸)のモデルルームを報道陣に公開した。同社グループが強力に推し進めている「環境」への取り組みを随所に取り入れているのが特長。同社の「ブランズ」では過去最高の販売価格にもかかわらず、6,000件もの事前反響を集めている。

 同物件は、JR山手線、埼京線、湘南新宿ライン、りんかい線「大崎」駅徒歩5分、JR山手線「五反田」駅徒歩7分に立地。同社が参加組合員として参画する「東五反田二丁目第3地区第一種市街地再開発事業」(東京都品川区、街区名「大崎リバーウォーク」)における住宅棟。総開発面積1.6haに地上20階建てのオフィス・商業ビル、同物件、公園を一体的に整備する。同物件は、鉄筋コンクリート一部鉄骨造地下1階地上40階建て。ZEH-M Oriented仕様。竣工は2027年5月予定。

 Biophilia(バイオフィリア)の考え方をベースに、自然環境との親和性を意識して商品を企画した。南西方向に隣接する目黒川沿いの自然環境と、再開発地全体の緑を一体化したランドスケープを計画。敷地の3割を緑化し、共用部2階にはグランピングテラスを設置するほか、4つのラウンジ、ゲストルーム、ウッドデッキテラスなど低層部の共用施設とランドスケープとを一体とすることで、ウェルビーイングな暮らしを提案する。共用部内部の植栽は、空間デザインブランド「parkERs(パーカーズ)」が担当。住戸内もparkERsによる観葉植物の販売、コーディネート、入居後の育成相談を予定している。
 また、敷地内に設ける菜園を地域住民やワーカーとシェア。収穫した野菜等を使ったイベントを通年にわたり実施する。外構には浸透性舗装材を使用し、雨水流出量を抑制するなど防災性も高める。物件全体で再生可能エネルギーを利用。これら生物多様性保全や水資源保全、省エネルギー・脱炭素等の取り組みが評価され、米国の環境認証制度「SITES」のプレ認証を取得している。

 住戸は1K~3LDK、専有面積約30~208平方メートル。地権者住戸が149戸、インナー販売により販売済みの50戸を除いた190戸が一般販売対象となる。基準天井高は2,700mm。サッシ高2,300mm。リビング折り上げ天井、リビング・洋室1室に床暖房、食洗器、ディスポーザー、フィオレストーンキッチン天板・洗面所、リビングカセットエアコン、タンクレストイレ、ミストサウナ、タイル張り廊下などが標準。31階まで、32~37階、38・39階で設備仕様やグレードを分けており、38・39階はプレミアムフロアとして全戸100平方メートル以上(109~280平方メートル)の住戸が9戸。オーダーメイド対応で、ジャグジー付きのルーフバルコニーなどを備える。

 24年1月にホームページを開設。現在までのエントリー数は6,000件超。オンラインセミナーを視聴したユーザーからモデルルーム見学会の来場予約を受け付け、受付上限の500組が申し込んでいる。ゴールデンウィークから順次モデルルームを案内していく。一般販売は7月上旬に開始する。4~10階の低層部と、23~27階の中層部の50戸(1K~3LDK、専有面積約30~85平方メートル)を販売する予定。予定販売価格は、6,800万円台~3億1,900万円台。最多価格帯は、1億4,100万円台・2億2,600万円台・2億4,500万円台・2億4,600万円台・2億6,600万円台・2億7,500万円台・2億7,700万円台。最高価格は20億円。平均坪単価は約1,150万円。同社の「ブランズ」では過去最高単価となる。

 来場予約したユーザーの居住地は地元品川区25%、港区15%、中央区10%。会社経営者、大手金融、商社、外資系企業勤務のサラリーマン、ライセンサーなど。外国人比率は約2割。

モデルルーム。基準天井高は2,700mmと高くリビングは折り上げ天井。天井カセットエアコンも標準
角住戸はハイトコーナーサッシを採用。空間デザインブランド「パーカーズ」が観葉植物の販売やコーディネート、入居後の育成相談を提案する


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