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都宅協、「統合会員管理システム」を構築

 (公社)東京都宅地建物取引業協会は18日、会員の管理システムを刷新し、新たな情報プラットフォーム「統合会員管理システム」を構築したと発表した。

 これまで同協会では、関連団体の(公社)全国宅地建物取引業保証協会東京本部や東京都宅建協同組合もそれぞれ単独のシステムで動作していたことから、会員情報の変更等の際に同じ情報を何度も登録しなければならなかった。そのため、データのリアルタイム性や正確性に課題が生じ、さらにシステム管理も複雑化していた。

 そこで、同システムの開発を2023年にスタートし、同協会および関連団体が持つ情報を一つのデータベースで一元管理した上で、レインズや全宅連の「ハトサポ」を含む外部情報との連携も可能とした。サーバーリソースや機能を共通化してシンプルなシステム構成にすることで、効率的かつメンテナンスしやすいシステムに刷新している。

 これにより、入会受付をして同システムに入力した時点で情報が各団体と共有されるため、業務処理がスムーズかつ正確に実施できるように。また、会員からの要望なども同システムを通じて受け取れるようにしており、各団体でその内容を閲覧できるため、会員サービスの向上にもつながる。WEB研修システムとも連動することで、会員が本部主催の研修の受講申し込みを同システムからできることに加え、ログインした会員の所属ブロックを自動判別して所属ブロックが主催する研修も受講しやすくした。

 同協会では、今後、会員等からの各種申請をwebで行なう「オンライン申請システム」の開発を検討していく。同協会会長の桑原弘光氏は「質の高い会員サービスを提供するプラットフォームの構築は、DX推進に必要不可欠。システム構築だけではなく、幅広いサービスの提供基盤となる。今後も最新技術を活用しながら会員に寄り添うプラットフォームを目指していく」とコメントした。

都宅協の「統合会員管理システム」の概念図。関連団体の保有する情報を集約したほか、全宅連の「ハトサポ」やレインズといった外部との連携もしやすくした


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