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三井不動産(株)は22日、三井不動産グループによる新たな木造建築ブランド「& forest」を発表した。
同グループは4月にまちづくりにおける環境共生宣言「&EARTH for Nature」を策定し、持続可能なまちづくりを推進している。今回立ち上げた「& forest」は、共生・共存・共創の理念のもと、森づくりに取り組むとともに、木造化による木材活用推進、自然資源の循環に取り組むという意味を込めた。
現在建築中の木造賃貸オフィスビル「(仮称)日本橋本町一丁目3番計画」(東京都中央区)の名称を「日本橋本町三井ビルディング & forest」に決定し、新ブランド初弾の建物とする。国内最大・最高層の木造建物で、同グループの保有林を含む1,100立方メートルの国産木造を構造材に使用し、一般的な鉄骨造のオフィスビルに比べて躯体部分の建築時CO2排出量を約30%削減できるという。建物詳細は過去のニュースを参照。
続いて計画中の木造賃貸オフィスビル「(仮称)日本橋本町一丁目5番街区計画」(東京都中央区)も同ブランドで建設。敷地面積約2,000平方メートルで、地上11階地下1階建ての高さ56m、延床面積は約1万8,000平方メートル。竣工は2028年4月の予定。
また、4月に着工した複合業務施設も同ブランドによる木造施設とする。施設名は「MFIP(三井不動産インダストリアルパーク)海老名 & forest」(神奈川県海老名市)。物流・オフィス・研究施設・ラボ等のマルチユース施設で、マルチテナント型の物流用途を含む施設として、国内で初めて建物構造の一部に木造を採用した。同グループの北海道美瑛町の保有林から算出したトドマツ材を構造材・内装仕上げ材の一部に使用した。共用部のうち木造とした一部は鉄骨造と比べて建築時のCO2排出を約40%抑えられると試算している。
国産材を建物構造に採用する共用部は階高6.6m、10.8m×13mの大空間として、木造柱と木鋼ハイブリッド梁で構成。木鋼ハイブリット梁は二時間耐火構造の認定を受けている。このほか、メインエントランスやラウンジも木質感のある内装としている。
圏央道「海老名」ICまで約2.8km、小田急線・相鉄線「海老名」駅まで徒歩9分。敷地面積は1万9,822平方メートル、延床面積は4万219平方メートル。竣工は26年6月末。