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「AI間取り検索」、年内実用化へ/住友林業

「AI間取り検索」の流れ。②では担当ごとの人格を持つAIによる“議論”を経て顧客に適した間取りを示唆する

 住友林業(株)は、顧客向け提案支援システム「AI間取り検索」の概念実証モデルが完成したと発表。規格型住宅商品「Premal(プレマール)」で、2025年内の実用化を目指す。

 同システムは、間取りの検討時間の短縮と提案の精度を高めることを目的に開発。LLM(大規模言語モデル)を利用した「顧客要望深掘AI」「間取り検索AI」「データベースAI」の3つのAIで構成する。

 営業担当が顧客の家族構成や住宅の好み、現在の住まいの悩みなどをヒアリングしてシステムに入力すると、「顧客要望深掘AI」において、営業や設計などの人格を持ったAIが顧客の潜在的な要望を「議論」し示唆を出す。その示唆を受けた「間取り検索AI」が、複数の間取り候補を選択。営業担当はAIが選んだ候補をベースに顧客に最適な間取りとライフスタイルがイメージできる提案を行なう。「データベースAI」は、「間取り検索AI」が選出した間取り画像をLLMに入力し、間取りの特徴をデータベースに登録して蓄積していく。

 「Premal」は、インテリアや外構などすべての仕様をトータルコーディネートした規格型商品。注文住宅と比べて打ち合わせの回数が少なく、契約から引き渡しまでの期間の短さが特徴。
 同システムは、技術検証を経て全国支店で「Premal」提案時に活用する予定。将来的には蓄積したデータを活用し、分譲住宅や注文住宅での活用も検討していく。


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