ナイス(株)は14日、2025年3月期決算(連結)を発表した。
当期(24年4月1日~25年3月31日)は、売上高2,430億5,400万円(前期比7.6%増)、営業利益46億2,800万円(同5.1%増)、経常利益43億500万円(同0.6%減)、当期純利益28億7,200万円(同31.7%減)の増収減益となった。
主力の建築資材事業は、建材・住宅設備機器の売り上げが増加した一方、輸入材相場が軟調に推移。M&Aに伴うアドバイザリー費用やのれん償却、物流コストの増加等により販管費が増加した結果、売上高1,830億8,200万円(同7.7%増)、営業利益22億5,700万円(同21.3%減)となった。
住宅事業は、マンション事業およびマンション管理事業が堅調に推移。マンション事業のマンション売上計上戸数が363戸(同4戸増)、一戸建住宅事業の戸建住宅売上計上戸数が273戸(同13戸増)と増加。売上高507億9,600万円(同11.4%増)、営業利益35億8,200万円(同23.5%増)となった。
次期は、売上高2,600億円、営業利益48億円、経常利益44億円、当期純利益30億円を見込む。
併せて、26~30年度を計画期間とする「中期経営計画 Road to 2030」を発表した。
環境貢献度の高い木材の活用や国産材の取り扱い強化を推進するとともに、住宅ストックビジネスの拡大に取り組んでいく。また全国の物流拠点を活用して建築現場へのラストワンマイル機能を発揮し、部位別施工への対応等、機能強化を図る。さらに国産材のさらなる利活用に向けて、多様な分野でコンポーネントとしての用途を拡大し、付加価値の高い木質マテリアルメーカーを目指す。
環境目標の進捗状況については、26年目標の同社グループの事業活動におけるScope1(直接排出)・Scope2(エネルギー使用に伴う間接排出)のカーボンニュートラルを早期に達成。今後は30年にScope3(サプライチェーンで発生するその他の間接的排出)を含む同社グループのサプライチェーンにおけるカーボンニュートラル、50年にバリューチェーン全体でのカーボンニュートラル実現を目指していく。
最終年度の目標値(30年3月期)は、売上高3,000億円、営業利益75億円、当期純利益45億円。