中央日本土地建物(株)と京阪ホールディングス(株)は、(株)みずほ銀行と共同で推進してきた「淀屋橋ステーションワン(淀屋橋駅東地区都市再生事業)」(大阪市中央区)が30日に竣工したと発表。6月23日よりオフィスフロアの入居を順次開始し、商業ゾーンも同日に第1弾店舗がオープンする。
中央日本土地建物が所有する「日土地淀屋橋ビル」と、京阪ホールディングスの「京阪御堂筋ビル」を共同で建て替えた事業。建て替え後の建物は、敷地面積約3,940平方メートル。鉄骨造一部鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造地上31階地下3階建て。延床面積約7万3,102平方メートル。
大阪の業務集積地区である御堂筋の玄関口に位置し、「淀屋橋」駅直の同物件は、都市再生特別地区制度を活用した施設として、大阪の国際競争力と魅力の向上に資するまちづくりを推進。外観は「御堂筋デザインガイドライン」に沿った建築デザインとし、高さ約50mに形成された基壇部の軒線は、御堂筋の統一感ある景観の形成に貢献する。
オフィスフロアは、総面積約3万9,000平方メートル、基準階面積約1,600平方メートル。アウトフレーム工法により、柱のないオフィス空間を実現し、フレキシビリティと眺望を確保した。また、専有部内の窓枠には自然換気装置を設けているほか、エレベーターシャフト上部を活用したVOID空間(吹き抜け)内の重力換気により、1時間当たり約2回の自然換気を実施。さらに、高性能外皮による熱負荷の低減や昼光センサーによる調光制御、高効率コージェネレーションシステムによる排熱利用などを通じて、建物全体で省エネルギー化を実現する。これらの取り組みにより、国土交通省の「サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に採択されたほか、「建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)」の★5、「ZEB Oriented」認証(オフィス用途)、「DBJ Green Buildingプラン認証」の最高評価「5つ星」を取得している。
10・11階には、中央日本土地建物が運営するオープンイノベーションオフィス「SENQ(センク)」の関西エリア初拠点となる「SENQ淀屋橋」を開業。全18室の「ソロルーム」、最大100名超を収容できる「カンファレンス」などを設け、入居企業とSENQ会員との協業や、ワーカー同士、テナント同士のオープンイノベーションの機会を創出する。また、入居企業とSENQ会員が利用できる「ワーカーラウンジ」(利用無料)も設けた。