不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

マンションの長寿命化に尽力/REPCOが総会

「国や関連団体、会員と共に良質なマンションストックの形成を図るため尽力していく」と挨拶した池上会長

 (一社)マンションリフォーム推進協議会(REPCO)は5日、ホテルルポール麹町(東京都千代田区)にて定時総会を開催。2025年度事業計画および収支予算について報告した。

 25年度は、各専門委員会での活動を通じ、マンションの長寿命化、長期修繕計画の長周期化や省エネ脱炭素対策、LCP・災害対策など、さまざまな課題の対応方針を協議。補助制度や減税制度の活用を含めた対応策をとりまとめ、管理組合等へ有益な情報発信を行なっていく。

 活動を推進するため、(1)良質なマンションストックの形成、(2)管理組合との接点強化、(3)人材育成の推進、(4)協議会の知名度向上、(5)新規会員の入会促進、を掲げる。
 (1)では、「あなたのマンションを100年先へ」のテーマの下、大規模修繕に加え、耐震や省エネなどの性能向上工事の課題と解決策の検討を推進し、良質なマンションストックの形成を目指す。(2)については、会員企業へのアンケート調査を継続するとともに、関連省庁とも連携し補助制度・減税制度のあり方と最適な活用方法を整理。セミナー等で情報発信することにより、管理組合との関係強化につなげる。(3)では、専有部分リフォームの「施工基礎技術講座」や共用部分の「改修技術講座」などを実施することで、会員および業界の人材育成を推進。
 また(4)では、専門委員会の活動やホームページからの情報発信により、マンション管理組合などに適格な情報を提供し、知名度向上を図る。(5)については、会員相互の連携を図るとともに、会員メリットを享受できる体制を強化し、新規会員の入会を促進していく。

 総会後に行なわれた懇親会には、国土交通省住宅局住宅生産課課長の松野秀生氏をはじめ、業界団体関係者、関係官庁などから多数の来賓が参加。挨拶に立った同協議会会長の池上一夫氏((株)長谷工コーポレーション代表取締役副会長)は、「高経年マンションにおける建物と居住者の『2つの老い』への対応は大きな課題。3月に閣議決定されたマンションの管理・再生の円滑化等のための改正法案により、老朽化したマンションの管理・再生が促進されれば、マンションリフォームの促進にもつながると期待している」と述べた。

 また、マンションの長寿命化を重要なテーマと捉え、従前の修繕・改修工事に加え、性能向上工事も推進すると言及。「今年度は管理組合向けに断熱改修に関わるセミナーを開催する予定。マンションリフォームにおける専有・共用部分の両分野に関する活動を行なう唯一の団体として、マンション居住者や管理組合の皆さまに評価されるような支援活動を強化する。国や関連団体、会員と共に良質なマンションストックの形成を図るため尽力していく」と締めくくった。


最新刊のお知らせ

2025年7月号

定住・関係人口増加で空き家も活用? ご購読はこちら