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省エネビル、知的生産性向上など副次的効果も

「アーバンネット仙台中央ビル」外観

 NTTアーバンソリューションズグループの(株)NTTファシリティーズとNTT都市開発(株)は11日、新築の省エネ建築物の効果を、同社グループのテナント型オフィスビルで初めて算定したと発表した。

 算定を行なったのは、2024年開業の「アーバンネット仙台中央ビル」(仙台市青葉区)。地下鉄「仙台」駅徒歩5分に立地。敷地⾯積約3,073平方メートル。鉄⾻造・⼀部鉄筋コンクリート造地上19階地下1階階建て。延床⾯積約4万2,132平方メートル。CASBEEのSランクやZEB Ready認証を取得している。

 建築物の性能や取り組みを対象に、光熱費削減(直接効果)以外の副次的効果を評価するものとして、「健康増進」「知的⽣産性向上」など、副次・間接・相乗的効果を定量化。同ビル全体における健康増進、知的生産性向上やBCP等の副次的効果(NEBs)は、年間1億7,000万円と策定された。
 また同ビルの光熱費削減効果(EB)は全体で年間7,000万円。NEBsとEBを合わせた効果額は、年間2億4,000万円となった。オフィスに⼊居するテナントへの効果は年間2億2,000万円、オーナーへの効果は年間2,000万円だった。

 同社では、今後も同ビルの運⽤者やテナント企業等からのフィードバックを指標に反映する。テナント・オーナー双⽅への価値算定ロジックの精度向上とともに、他ビルへの展開も目指していく。


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