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良質なストック形成とその承継に向けて提言/住団連

 (一社)住宅生産団体連合会は19日、ホテルグランドヒル市ヶ谷(東京都新宿区)にて総会を開催。各種議案について議決・承認し、改選期に伴い役員改選を行なった。

 役員改選では、新たな会長に仲井嘉浩氏(積水ハウス(株)代表取締役兼CEO社長執行役員)を選任した。

 総会後には記者会見を行ない、2025年度事業計画等について説明。事業計画では、(1)政策提言・要望活動、(2)調査研究活動の積極的展開、(3)カーボンニュートラル実現に向けた取り組み、(4)良質な住宅ストック整備と住宅循環システムの構築、(5)住生活の向上、(6)住宅産業の生産性向上、の6項目を重点項目として盛り込んだ。このうち、(4)については長期優良住宅やGX志向型住宅、ZEH、LCCM住宅の整備促進や、既存ストックの性能・品質改善に関連する法制度上の課題への対応を盛り込んだ。また、(一社)優良住宅ストック推進協議会と連携し、合理的な既存住宅査定方法の普及に努めることや、郊外住宅地の再生、二地域居住の推進、空き家問題等への対応などについても取り組んでいく。

 また、人口減少や長寿命化など、「金利ある世界」への転換、良質な住宅ストックの蓄積、住宅取得能力の低下懸念などを踏まえた「新しい住宅金融・税制の在り方に関する提言」も公表。住宅産業を支えるソフト面の在り方について検討するため、24年6月に設置した特別委員会のとりまとめを基にしたもので、長期優良住宅等の価値が適正に評価される住宅市場の整備や、子育て世帯等の住宅取得負担の軽減、住宅ローンの安定的供給などについて提言。良質なストックの形成と、その価値を活用して良質な住宅が多世代にわたって循環していく社会を目指した内容となっている。


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