不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

国土交通白書、テーマは「支え合う社会」 

 国土交通省は24日、「令和7年版国土交通白書」を公表した。

 今回の白書の第I部は、少子高齢化・人口減少によりあらゆる産業分野で労働力(担い手)の減少による、公的サービスを含めたサービスの供給制約などの現状を踏まえ、「みんなで支え合う活力あふれる社会を目指して」がテーマ。

 第1章では、担い手不足等によるサービス供給制約の現状と課題、わが国の施策動向や国土交通分野での期待される取り組みについて取り上げた。直面する課題として、建設業や運輸業は他の産業と比べて長時間・低賃金であることが多く、時間外労働の上限規制にも直面した上、高齢化も顕著だと指摘。その上で、建設や運輸分野での労働者に関する需給ギャップについて解説。そうしたサービスの供給制約に対する国民意識についても紹介した。

 第2章では、現状を打破するために、デジタル技術を活用した作業効率の向上を通じて処遇改善や労働環境の改善、担い手の拡大を提案。地域の実情に合わせたサービスの供給方法見直しや合理化など、需要者や消費者の理解を得ながらさまざまな方法でやりくりしている事例等を紹介している。その上で、将来展望として、DXによる生産性向上やインフラ維持管理などが必要だとしている。

 第II部では、国土交通行政の動向について紹介。地域活性化の推進や、心地良い生活空間の創生、美しく良好な環境の保全と創造、DXおよび技術研究開発の推進といったテーマで施策をまとめた。

 白書の全文は同省の公表資料を参照。


最新刊のお知らせ

2025年7月号

定住・関係人口増加で空き家も活用? ご購読はこちら