大和ハウス工業(株)は2日、同社が販売する平屋および2階建ての戸建て注文住宅全商品で断熱等級6を標準化すると発表した。
同社では従来より独自の内外ダブル断熱技術等を採用することで断熱等級5を標準としていたのに加え、太陽光発電システムを標準搭載することで鉄骨造・木造の戸建て注文住宅全商品でZEHに対応。2024年度に供給した分譲を含むすべての戸建て住宅のZEH比率は99%に達している。
今回の等級6の標準化は、27年4月に経済産業省資源エネルギー庁による新定義のZEH認証がスタートすることを見据えた取り組み。新定義では断熱等級6と、25年12月にエネルギー消費量等級に新設される等級8を両立することが基準になることから、同社では断熱等級6を標準化することで新定義にも適用しやすくする。
これにより、断熱等級3の戸建て住宅に比べて、最高気温40度の日にエアコンを切った場合の温度を最大6度程度低くすることができ、光熱費に関しても年間約7万円の節約になるという。
今後、10月には5階建てまでの注文住宅商品にも適用し、戸建て注文住宅全商品で断熱等級6を標準化する予定。同社では、現行商品を断熱等級6とした場合に、販売単価が平均1.3%上昇すると見込む。
この日行なわれた住宅事業に関する説明会で、同社上席執行役員住宅事業本部長の和田哲郎氏は「今回の取り組みはカーボンニュートラルの実現と酷暑対策として実施するもの。販売単価は間取りの設計が大きく影響するため、お客さまの購入意欲に与える影響は大きくない」と話した。