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東急不動産(株)は17日、5月に竣工したマルチテナント型物流施設「LOGI’Q(ロジック)綾瀬」(神奈川県綾瀬市)を報道陣に公開した。同社の物流施設「LOGI’Q」シリーズ関東最大規模の旗艦物件。
東名高速道路「綾瀬スマート」ICより約1.1km、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)「海老名」ICより約4.5kmに立地。相鉄バス「早川中央第2」バス停より徒歩約4分。敷地面積4万5,588.64平方メートル。建物は、PC(プレキャスト・プレストレストコンクリート)造(免震構造)一部鉄骨造地上5階建て、延床面積11万7,196.57平方メートル。
同シリーズにおいて免震構造の採用は「LOGI'Q狭山日高」(埼玉県狭山市、2022年2月末竣工)に続き2施設目。
シングルランプで、各階に接車が可能。トラックバース135台を確保している。床荷重は1平方メートル当たり2.5t(1階)、1.5t(2~5階)。梁下有効高は5.5m。各フロアは、東西2分割の最小約2,500坪から、最大10テナントの入居が可能。各階2ヵ所に100~150坪の事務所スペースを設けた。1・5階には、施設で働く従業員の満足度向上のため、約150席のカフェテリアをそれぞれ設置。カウンター席やソファ席を用意し、コンセント付きデスクやWi-Fiも整備している。5階には無人コンビニや靴を脱いでくつろぐことができるスペースも設けた。
防災への取り組みでは、敷地内にマンホールトイレやかまどベンチを設置しているほか、災害時に炊き出しなどを実施できるようキッチンカーの誘致も可能とした。共用部には寝具になるクッションや、簡易トイレが保存してある絵画、非常用の防災電源を設置。こうしたさまざまな防災対策をリーフレット「AYASE GREEN PARK レジリエンスブック」としてまとめ、今後イベントでの配布や同施設内モニターへの投影を通じ、従業員の防災意識の向上を目指す。なお、綾瀬市と同日締結した「災害時における本物件の使用等に関する協定書」に基づき、大規模災害時には同施設の一部を地域に開放し、一時的な避難場所として機能させる。
環境配慮では、屋根上に1.7MWの発電能力を持つ「リエネLOGI’Q綾瀬太陽光発電所」を設置し、発電した電力を同施設で自家消費する計画。また、同社の再生エネルギー発電所由来のトラッキング付非化石証書も利用することで、同施設内の消費電力を再生可能エネルギーで100%賄う。こうした取り組みなどにより、「CASBEE」Sランク、「ZEB」、「BELS」6スターを取得している。
同社によると、すでに約80%が成約しているという。今後の物流施設の展開については、「引き続き関東・中部・関西圏と福岡県を中心に開発していくほか、東北・中国地方などトラック輸送の中継地点となるような立地での開発にも取り組んでいきたい」(同社インフラ・インダストリー事業ユニットインダストリー事業本部開発企画部事業推進第一グループ(物流・データセンター)・猿川 響氏)としている。
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