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オフィスリニューアルで協創スペースを拡充

「FL@T」に設けられたワークラウンジ
「OPEN HUB Window」により、遠隔地にいる人とも、その場にいるかのようなコミュニケーションが可能に

 (株)NTTファシリティーズは24日、本社オフィスのリニューアルにより創出した共創スペース「FL@T」(フラット)を報道陣に公開した。

 それまでグランパークタワー(東京都港区)および周辺3ビルに分散していたオフィスを、同ビルの4層(22~28階)に集約。全フロアでフリーアドレスを採用するとともに、ABW(Activity Based Working:仕事の内容に合わせ、働く場所を自由に選択する働き方)によりオフィス内でさまざまな座席・場で働くという働き方実現に向け、執務エリアには「ソロブース」「チームデスク」「2人用MTG」等を設けた。さらに、共創が促進されるような部屋やスペースを複数用意した「FL@T」を26階に整備した。

 「FL@T」には、イベント会場としても活用でき、平時は食事、休憩、業務など多用途に活用できる「ワークラウンジ」、活発な議論の促進に配慮した「ブレストルーム」、仲間と共に業務に従事できる「1day-PJルーム」など、さまざまな部屋やスペースを用意した。さらに、遠隔でも同じ空間にいるかのようにコミュニケーションが取れる「OPEN HUB Window」や、AIアバターが会議を盛り上げたりアイディアの可視化などをサポートしたりする「AIブレストツール」などのICTも導入。こうした取り組みにより、社内外での共創の推進、相互理解をより促進する。

 今回のオフィス整備により、オフィス面積は従前より47%削減、打ち合わせ設備(会議室、ミーテイングスペース等)は80%増と大幅に増やした。不動産賃料・水道光熱費等は、オフィス面積削減・OA機器の削減も寄与し、年約2億円の削減となった。また、オフィス全体での効果額推計(NEBs=多くの副次的・間接的・相乗的な効果の定量評価手法)は、健康増進で年間1,300万円、知的生産性の向上で年間2,700万円、トータルで年間約4,000万円に達するという。

 同社ソリューション推進部 ワークプレイスソリューション部門長の木村 佐知子氏は、「2024年7月に『FL@T』をプレオープンして以来、すでに300回以上のイベントが開催されるなど、期待通りの効果を実感している。新オフィスについて社員に実施したアンケートでは、「協創・協働しやすい」は66%と、過半数は超えているものの若干低い数字となり、改善の余地があると捉えている。これからも定点観測で課題を把握、改善向上を図り、オフィスを継続的に“育てて”いきたい」とコメントした。

AIが会議を盛り上げたり、論点を整理するなどのサポートをしてくれる「AIブレストツール」も導入


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