ヒューリック(株)は4日、マルチテナント型物流施設「ヒューリックロジスティクス三郷」(埼玉県三郷市)が竣工したと発表した。同社が首都圏の人口集積地に隣接した土地で展開する「ヒューリックロジスティクスシリーズ」の第6弾。三郷エリアでは約3年ぶりの大型マルチテナント型物流施設の新築供給で、すでに一部区画は成約済み。
同市が進める「三郷北部土地区画整理事業」区域内で初めて竣工する物流施設で、東京外環自動車道「三郷西」ICから約2.5kmに立地。JR武蔵野線「吉川美南」駅徒歩17分と、雇用確保の面でも優位性がある。敷地面積2万4,329平方メートル。建物は、鉄骨造地上4階建て、延床面積5万6,883平方メートル。1・2階に接車可能なスロープ型。床荷重は1平方メートル当たり1.5t、梁下有効高5.5m。マテハン機器の利用や、一部区画では冷凍・冷蔵設備の設置を可能とする電気容量を確保し、4階には倉庫内空調設備を実装している。賃貸区画単位は約1,000~3,500坪で、最大7テナントの入居が可能。
大型ウイング車のオペレーションに配慮し、高さ5.2mの大開口のオーバースライダーシャッターを採用。トラックバースを駐車場用途とすることで、トラックの車庫として24時間利用可能とした。トラックバースは定格荷重2.5tフォークリフトの走行が可能な構造とし、フォークリフト充電エリアも設置している。
快適な就業環境の実現に向け、共用ラウンジ「LOUNGE3310(ミサト)」を設置。昼食・休憩・コワーキング・商談などあらゆる利用シーンを想定し、ハイカウンターやブース席、カフェ席といった多様な座席タイプを用意している。一部の貸室内にはドライバー専用の休憩室を設けるなど、ドライバーの就業環境にも配慮した。
設備容量約1,350kW、年間発電量約2,158MWhの太陽光発電設備を実装。BELS六つ星、CASBEE認証Aランク、DBJ Green Building認証四つ星、ZEB認証を取得している。また、建築基準法の約1.25倍の強度に準ずる構造体を採用し、高い耐震性能を実現。72時間相当の非常用発電設備や災害時用マンホールトイレを設置し、主要電気設備や防災センターは2階に設けるなど、災害時においても物流機能を継続できるようなBCP対策を施している。