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野村不動産(株)は6日、東日本旅客鉄道(株)(JR東日本)と共同で推進中の大規模複合開発「BLUE FRONT SHIBAURA」(東京都港区)の「TOWER S」内のアート作品を巡るツアーを、報道各社向けに行なった。
「TOWER S」は地上43階地下3階建てで、1~3階は商業店舗、7~33階がオフィス、35~43階がラグジュアリーホテル「フェアモント東京」(客室数217室)。詳細については、過去のニュースを参照。建物内には多くのアートを展示。随所に配した作品によって、地域住民やワーカーの感覚を刺激しコミュニティの形成につなげる。
3階オフィスエントランスには、フランシス真悟氏の作品「Ring of Light」を展示。2m60cm四方のキャンバスを5つ並べた連作で、光の当たり方により異なる色に見える。これに加えて、ベ・セファ氏が、同施設に隣接する旧芝離宮恩賜庭園を散歩したことからインスピレーションを得た、緩やかなカーブが特徴の木工作品「Meditative Garden」も展示。同作品はアートとして楽しめるだけでなく、ベンチとして通常利用することもできる。
2階商業エリアの「CANAL DINING HALL(キャナルダイニングホール)」では、鈴木康広氏の作品「無限大をひらく」により、ファスナーで空や環境などを開きつなぐといったことを表現。外から見ると、ビルに映った景色にアートが溶け込んで浮いて見えるようにも工夫されている。
28階共用部「スカイラウンジ」には、ビジュアルデザインスタジオWOW inc.の作品「Flowing Presence」を設置。これは、「TOWER S」のワーカーの過ごし方の変化を感知し、そのデータを基に水の流動や質感をリアルタイムに描き出すアート。そうしたインタラクティブな仕掛けで、ワーカーや来訪者のわくわく感を刺激する。
また、「TOWER S」内各所で15のテーマのサウンドを流しており、目で見る以外に音で感じるアート体験も提供している。
BLUE FRONT SHIBAURAアート&カルチャー プロデューサーの小林裕幸氏は「人と自然をつなぐ、思いをつなぐなど、“つなぐ”を最も大切なコンセプトとして進めてきた。作品は、そこにある環境を『生かす』『整える』『変える』という3つの視点で選定したもの。パブリックアートやアイコニックな存在として目立つ形ではなく、何かと何かをつなぐ媒体としてアートが機能してくれれば」と話した。
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