三菱地所(株)とMirvac Limitedは1日、オーストラリア・シドニーにおける住宅・オフィス・商業施設から構成される大型複合開発「Harbourside(ハーバーサイド)」を始動したと発表した。
大型ショッピングセンター(Harbourside Shopping Centre)跡地の再開発案件。コンベンションセンターや映画館、ホテルなどが集積する、シドニーCBDの対岸に所在するダーリングハーバーに位置する。計画敷地約2万平方メートル、延床面積約8万7,000平方メートル、地下4階地上48階建て。Mirvac社が2023年から推進する同計画の50%の事業シェアを三菱地所が取得。Mirvacとの共同事業第2弾として開発を推進していく。総売上約20億豪ドル(約1,900億円)。
開発するのは、ラグジュアリー住宅(48階建て、260戸)やプレミアムグレードオフィス(有効面積2万7,025平方メートル)、レストランを中心とした商業施設(7,889平方メートル)、1万平方メートル超の公共オープンスペースなど、公共貢献用途を含んだ施設。48階建てのタワーと、2~5階の低層の基壇部で構成される。
タワー(48階建て)の住宅は、1~4Bedおよびサブペントハウス、ペントハウスを用意。アウトドアプール、インドアプール、ジム、スパ、ラウンジ、プライベートダイニング等の共用施設を設ける。24年11月から販売を開始しており、すでに6割以上が契約済み。2~5階は、フロアプレート約3,000~1万平方メートルのオフィス。1万平方メートル超の公共オープンスペースや、3,500平方メートルのウォーターフロント・パークも整備し、エリアに活気をにぎわいを創出する。環境配慮にも注力し、住宅部分はオール電化仕様に。これまで緑地のなかった敷地に10万本以上の植栽と、6,000平方メートルの屋上緑化を設ける計画。
24年に着工済み。26年後半からオフィス・商業施設を段階的に開業し、27年後半に全体竣工の予定。
三菱地所は、16年の大型タワーマンション「Melbourne Quarter East Tower」参画を皮切りに、オーストラリアに進出。同国で展開する事業の総事業費は約10年で累計1兆7,000億円に上る。