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オフィスビルエネルギー消費量が過去最低に

 (株)ザイマックス不動産総合研究所は10日、「オフィスビルエネルギー消費量およびコスト調査」結果を発表した。

 同社グループが運営する首都圏の一般的な賃貸オフィスビルのうち、有効なデータを得られた約100棟を対象に、エネルギー消費量・単価・コストの推移について調査したもの。2010年1月から定期的に発表している。

 10年12月時点を100として指数化した25年6月時点のエネルギー消費量は67(24年12月比変動なし)。エネルギー単価は166(同4ポイント上昇)、エネルギーコストは122(同4ポイント上昇)となった。単価は23年初頭の急激な高騰から落ち着きを取り戻しつつあるものの、依然として21年以前を大幅に上回る水準で推移している。

 25年1~6月のエネルギー消費量は、1ヵ月・1平方メートル当たり105.0MJ(前年比5.8%減)。電力消費ピークの夏季を含まない数値ではあるが、調査開始以来の最低値となった。

 同期の月当たりのエネルギー単価は、平均で1MJ当たり2.80円(同0.09円上昇)。22年から急騰して以降続く高水準を維持した。国際的な燃料価格が不安定であることに加え、継続する円安が輸入コストを押し上げていることが要因と分析している。

 同期の1ヵ月・1平方メートル当たりのエネルギーコストは、291.1円(同5.9円下落)と下落。23年のピークからはやや落ち着いたものの、コストは依然として高水準となった。エネルギー消費量の削減が進む一方で、単価の高止まりがコスト全体を押し上げる構図が続いているとみている。


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