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災害リスク情報、エンドユーザーの8割が「気になる」

 (株)いえらぶGROUPは24日、不動産会社・エンドユーザーに対して実施した「災害リスク情報(水害ハザードマップ)に関するアンケート調査」の結果を発表した。有効回答数は1,511件(不動産会社186名、エンドユーザー1,325名)。

 エンドユーザーに「物件を探すときに、災害リスク情報(水害ハザードマップ)はどの程度重視するか」を聞いたところ、「非常に重視する」(31.2%)と「ある程度気になる」(44.2%)が全体の約8割を占めており、多くのエンドユーザーが水害ハザードマップを重要視していることが分かった。また、「災害リスク情報を知ることでどう感じるか」については、「検討しやすくなる」が54.3%だった一方、「検討をやめる可能性がある」という回答も40.5%と多かった。

 不動産会社に「災害リスク情報を広告にどの程度掲載しているか」と聞いたところ、「必ず掲載している」が13.4%、「一部の物件のみ掲載している」が8.1%にとどまり、「問い合わせがあった場合のみ伝えている」(38.7%)や「基本的には掲載していない」(39.8%)など、積極的には開示しない不動産会社が多く、エンドユーザーと不動産会社側に温度差があることが分かった。

 「災害リスクについて、どのような情報を知りたいか」をエンドユーザーに聞いたところ、「洪水や浸水のリスク」が76.9%と最多。次いで「地盤の揺れやすさ」(57.1%)、「土砂災害の危険度」(44.0%)の順となった。「災害リスク情報はどのタイミングで知りたいか」については、「物件情報で最初に確認したい」(53.8%)と「内見時に説明してほしい」(48.5%)が他の回答を大きく上回っており、早い段階から具体的な説明を求めていることが明確になった。

 不動産会社に「災害リスク情報の開示による影響をどう捉えているか」を聞いたところ、「信頼性や安心感が高まる」が47.8%と最も多く、情報提供をポジティブに捉える声が目立った。一方で、「災害リスク情報を提供する際に感じる課題」については「契約に影響する懸念」(36.0%)が最多となり、情報を提供することで得られるメリットと掲載により生じる不安の両方が存在していることが分かった。


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