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東京建物(株)は22日、「東京」駅前の八重洲・日本橋エリアの路地空間を活用した期間限定イベント「TOKYO BLOCKS PARK!」を開始した。11月1日まで。
同エリアは江戸時代、商人のまちとして栄え、職人らが気軽に食べることができる寿司やそば、うなぎなどといった「江戸食」が流行。それが根付き、老舗飲食店や食関係の企業が集積してきた歴史的背景を持つ。同エリアの路地は、老舗飲食店が並び、そうした江戸の歴史や食文化を感じることができる魅力的な空間である一方で、「暗い」「雑多」といった印象から敬遠されがちで、路上喫煙者の滞留も発生していた。
そこで同社はこれまで、地元関係者と協議を重ねながら、「駐車禁止の路面表示の消去、清掃」「人工芝や植栽・照明による美装化、ベンチの設置」などを実施。路地の魅力向上を目指してきた。そして今回、路地空間のさらなる有効活用を図り、同イベントを企画した。
同イベントは、「東京建物八重洲さくら通りビル横路地」「SAKURA POCKET PARK」「YAENAKA POCKET PARK」の3つの路地で開催。「東京」駅から最も近い位置にある「東京建物八重洲さくら通りビル横路地」では、屋外にテーブルを設置し、地元飲食店をはじめとした9店舗と連携したテイクアウトメニューをスタンディングで楽しめるようにしたほか、デジタルアートのマッピング・インタラクティブ体験による光の演出を実施。立ち寄りたくなる雰囲気を演出している。
「SAKURA POCKET PARK」においては、2024年より人工芝や植栽を設置していたが、加えてイベント期間中は折りたたみ式のテーブルやいすを設置。カフェ&バー「GOOD COFFEE FARMS」が路地側窓もカウンターとして利用し、メニューを提供する。「YAENAKA POCKET PARK」では、同年より同様に人工芝や植栽、照明、ベンチを先行設置。同イベントでは、カラーコーンを撤去し、ソーラー式行燈を配置。また、ローテーブルやソファを設けることで、快適な滞留空間の実現を図る。体と環境に優しい料理を提供する「8go(エゴ)」のキッチンカーなども出店する。
さらに、廃材を利用し制作された移動式屋台「旅する屋台」も展開。複数の路地を巡りながら、地元飲食店関係者が醸造するお酒を販売しつつ、同イベントの案内所としても機能させる。
併せて、スタンプラリー施策やワークショップも並行して行ない、路地間の回遊を促進。期間中、反響の良かった照明や植栽は継続設置を予定している。
同イベントの来場者数の目標は5,000人。同社まちづくり推進部室長の植木 健氏は「今回は、特に路上喫煙者が多く、また店舗が多くそろっている3つの路地を選んだが、八重洲・日本橋エリアでいえば他に3つの路地がある。京橋にも広げればより増える。お店が少ない所は暗がりになってしまい、路上喫煙者も滞留してしまっている。今回のイベントの効果検証をしながら、地元の皆さんと協議を重ねつつ今後のやり方を検討していきたい」と話した。
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