不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)は27日、「不動産情報サイト利用者意識アンケート」結果を発表した。同調査は、同協議会の加盟不動産情報サイトの利用実態とその推移を把握する目的で2003年から年に1度実施しており、今回が23回目となる。
1月28日~5月30日の間、同協議会ホームページや会員サイト、不動産情報サイト上で行なったオープン型調査。過去1年のうちに自身の住まいと賃貸または購入するために不動産物件情報を調べた(調べている)人を対象としたもので、有効回答数は948人。
物件を契約した人に対し、住まい探しを始めてから契約までに要した期間を聞いたところ、「1~3ヵ月未満」が賃貸(39.5%)・売買(33.3%)ともに最多。物件を契約するまでに問い合わせた不動産会社の数は、全体で平均3.5社(前年比0.9社増)、賃貸は3.3社と15年以降で最も多くなった。検討期間は長期化、問い合わせ数は増加の傾向。
不動産会社を選ぶポイント・特に重視するポイントの両方で「写真の点数が多い」(選ぶポイント:74.3%、重視するポイント:40.3%)がトップとなり、いずれも直近3年で最多に。「不動産会社に対する口コミ情報」は、特に重視するポイントで2位(9.7%)にランクインし、前年比で増加傾向。「店舗がアクセスしやすい場所にある」(4.2%)は、2年連続で割合が減少しており、店舗の立地より物件情報に重点を置いて不動産会社を選択する傾向が出ている。
物件を検索した人を対象に、住まい探しをする際に不動産情報サイト以外で利用しているものについて尋ねたところ、「不動産会社の自社ホームページ」が賃貸(32.6%)、売買(46.3%)ともにトップ。2番目に多かったのは、賃貸が「インターネットの口コミ」で25.1%、売買が「SNS(YouTube、Instagram等)」で30.4%だった。
不動産会社に求めるもの・特に重要なものでは、最多の「親切・丁寧な対応」をはじめ、「正確な物件情報の提供」「問い合わせに対する迅速な対応」「物件に対する詳細な説明」など、提供する情報の質や迅速さが重視されていることがうかがえた。
また、非対面の接客において、今後の住まい探しの際に使ってみたい(積極的に活用したい+どちらかというと活用したい)のは、「IT重説」が調査開始以来最高の49.9%に。「オンライン契約」の活用意向も3年連続で増加し、過去最高の42.2%となった。接客や重要事項説明では、非対面(リモート)対応に対する抵抗感は比較的低い傾向。契約に関しては、賃貸では非対面対応の利用ニーズが3年連続で増加している一方、売買では引き続き対面での対応を希望するユーザーが多く見られた。
住まいを選ぶ上での省エネ性能の重要性については、全体で78.6%が重要(重要+どちらかというと重要)と回答。重要と回答した割合は、売買が83.6%、賃貸が74.6%。賃貸は前年から1.3ポイント増加し、「重要」単体では6.4ポイント増の26.6%に。賃貸検討者の間でも、省エネ性能への関心が高まりつつあるとしている。