不動産業に携わる女性経営者や実務経験者を中心に組織する（一社）不動産女性塾（塾長：北澤商事（株）代表取締役会長・北澤艶子氏）は25日、明治記念館（東京都港区）で第48回セミナーを開催した。
セミナーでは、（株）リクルート・SUUMOリサーチセンター長の池本洋一氏が、最新の消費者ニーズと国の政策動向から考える「今後の不動産業のビジネスチャンス」をテーマに講演。
家での過ごし方の変化により、「重要になったもの・コト」「不要になりつつあるもの」について説明。「リモートワークの定着により、書斎やワークスペースの需要が増加した。また、家族で一緒にキッチンに立つ機会が増え、家事負担の軽減だけでなく、複数人でも使いやすい広さや機能性を持つキッチンが求められている」と言及。一方、「“バルコニーなし”を選び、ランドリールームや洗面・脱衣室に物干しスペースを設ける傾向にある。サブスクやスマホ・タブレット視聴の普及などにより、テレビ中心のリビング設計が減少している」と、消費者ニーズの変化について話した。
また、自身のオーナー経験から、物件の魅力を伝える資料やツール作成のコツをアドバイス。「枚数は5～10枚が理想。1ページにつき1メッセージとし、なるべく図や写真を多くすることをお勧めしたい。デザインや設備、環境性能など、文字や言葉だけでは伝わらない情報を可視化することが、客付けを行なった事業者には好評だった」と述べた。